もう30年以上前、実家で暮らしていた頃、当時勤めていた中学校の生徒から子犬をもらい、「でんじろう」と名付けて飼っていました。かなり個性的な犬でしたが、どこか憎めず、喜びや怒りを全身で表す情の深い犬でした。 散歩に誘うと跳ね回って大喜びし、時には嬉しさのあまり“うれション”をしてしまうこともありました。叱るより、その純粋な喜びに、こちらが癒やされていました。 実は最近、私自身も感情の振れ幅が大きくなる毎日を過ごしています。もちろん私が“うれション”しているわけではありません。そんな校長では務まりませんね。 というのも、今、さまざまな所に電話をして交渉し、探し続けている案件があるのですが、見つかったと思えば断られたり、先に決まっていたり。喜んだり落ち込んだりを卒業式後ずっと繰り返し、家に帰っても頭から離れません。タフな私でも、さすがに心がポキポキ折れそうで、正直かなり疲れています。 そんな中、別のルートから情報が入り、交渉の目途がつく瞬間があります。すると、つい電話の声のトーンが上がり、声も大きくなってしまいます。おそらく、こちらの“嬉しさ”が電話の向こうにも伝わっていることでしょう。それほど切羽詰まった状況の中で、一筋の光を見つけたような感情になります。まさに、心の“うれション”です。
それでも、気持ちを素直に、前向きに。でんじろうを思い出しながら、もうひと踏ん張りしています。やらんと終わらんし…校長として最後の仕事ですわ。
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