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■ 夜間定時制の魅力と私の思い2025.11.21

11月19日のこと。
 S中の教頭時代以来、約5年ぶりに大津清陵高校馬場分校の説明会に、本校の生徒3人と一緒に参加しました。説明会は18時から始まり、会場には20名ほどの生徒と、その保護者や先生方が集まっていました。

 教務の先生から夜間定時制とはどのような学校なのか、詳しく説明していただきました。冒頭で先生が「みなさん、おはようございます」と挨拶されました。夜なのに「こんばんは」ではなく「おはようございます」で学校が始まるという話をされ、むかしこの話聞いたことあるなぁと思いました。これは昔からの定番の“つかみ”だとおもいます。私自身、K中学に在籍し学年主任や進路指導主事をしていた頃に何度もこの説明会に生徒を連れてきたので、とても懐かしく感じました。担当の先生も、もしかすると当時と同じ方かもしれません。
 
 説明を聞きながら、自分の記憶と照らし合わせると、変わっていない部分と新しくなっている部分がありました。服装や頭髪は自由で、アルバイトも可、授業は17時30分から始まり、給食もあり。通常は4年間で卒業だが、通信制の単位を取れば3年で卒業すること可能。外国にルーツを持つ生徒が約3割いて異文化交流ができ、その方には週に1時間日本語の指導も実施される。行事や部活動もあり、定時制の学校は学校数が少ないため、すぐに全国大会に出場できるという特徴も以前と同じでした。一方で、新しく知ったことは、年間の経費が最大で8万円程度(給食費込み、記憶からは5千円ほど値上がりか?)であること、そして高校は一人一台端末が必要となるが、タブレットを購入する必要はなく大津清陵高校はスマホで代用できるという点でした。

 説明の後は先生の案内で食堂に行き、今日のメニューを見たり、授業の様子を見学しました。以前(10年位前)、私がK中学校にいた頃は、この学校に進学した生徒が本当に多く、授業見学中に私を見つけると授業中でも廊下に飛び出してきて「マサルー!」と大勢で囲み熱烈歓迎してくれたことを思い出しました。今はそんな知る顔もなく、少し寂しい気持ちもありましたが、本当に懐かしい良い思い出です。この学校に進学した生徒たちは、学校生活を楽しみ、働きながら学び、立派な社会人になっていきました。もちろん続かなかった生徒もいましたが、私はこの大津清陵高校馬場分校が大好きで、教師として今も感謝の気持ちがあります。

「夜間の学校、定時制なんて…」と思う人もいるかもしれません。でも私は、この学校がどんな場所で、卒業生がその後どうなっているかを知っています。大人数の学校に馴染めない生徒や、中学時代に少々やんちゃした生徒にとって、ここは温かく誰でも受け入れてくれる居場所であり、サポートしてくれる寛容で優しい先生方がたくさんいる高校です。

 そんな昔の懐かしいことを思い出しながら、生徒を連れて帰ってきました。大津清陵高校は、相変わらずでほんとに良かったです。次は瀬田工業高校の夜間説明会に生徒と共に行く(連れて行く?)予定です。ここにも過去にお世話になった生徒との思い出があります。

 そして、いつも思うことですが、良い高校というのは難関大学への進学率や部活動の強さで評価されることが多いものの、私自身はそうした考えを否定しません。しかし、本当に大切なのは、学校生活が楽しく、なおかつ自分が成長できる場所であることだと思っています。みなさんも自分に合った良い選択をしてくださいね。瀬田中学校が学校生活が楽しく、自分が成長できる場所であることを願い、もう少しがんばります。

※写真は、大津清陵高校夜間部のHPより