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| ■ 指揮者 | 2025. 9.19 |
実は私、中学1年生と2年生のとき、合唱コンクールで指揮者をやっていました。「おお、音楽的才能があったのか!」と思われるかもしれませんが、動機は極めて現実的。歌わなくて済むから。音楽の成績は「3」くらいだったでしょうか。今では楽譜も読めません。あの頃の私は、歌うことに対して妙な照れがありました。声を出すより、腕を振る方が気楽だったんです。(しかも、指揮者ってちょっとカッコよく見えるし…という下心も少々。) ところが3年生では、担任の先生に「今年も頼むぞ」と言われたものの、断りました。これまた理由は極めて個人的。指揮者って、写真に写るとき背中しか写らないんです。3年生になって「そろそろ前から写りたい」と思ってしまいました。青春の記録が背中ばかりでは、ちょっと寂しい。 でも今振り返ると、指揮者という役割はなかなか奥が深かったです。腕を振るだけじゃなく、クラスの空気を読み、みんなの気持ちをひとつにする。…そんな気持ちを持ってやっていたかというと、正直、一切なかったような気もします。 ただ、今考えると「ようやったなぁ」と思います。あの頃の自分にしては、なかなかのチャレンジでした。 生徒の皆さんも、何かに挑戦するとき、最初の理由は「歌いたくないから」でも「写真に写りたいから」でもいいんです。大事なのは、やってみること。やってみると、意外と面白くて、意外と学びがある。そして何より、意外と自分の背中がカッコよく写ってたりするんです。(写真は、白黒ですけど) | |