合唱練習の様子を見て回っていると、1年生のあるクラスから、どこかで聞いたことのあるメロディーが聞こえてきました。合唱コンクールの課題曲として選ばれていたのは、「君をのせて」。そう、あの名曲です。 この曲は、私が教員になって2年目、初めて担任をしたクラスが合唱コンクールで歌った、思い出深い一曲でもあります。――あれから、もう36年が経ちました。
「君をのせて」は、宮崎駿監督のアニメ映画『天空の城ラピュタ』の主題歌。映画が公開されたのは1986年で、当時は空前の大ヒット。生徒たちの間でも大人気でした。残念ながらその年、私のクラスは金賞を取ることはできませんでした。音楽的な指導が十分にできなかった私には、少し荷が重かったのかもしれません。でも、それも含めて、今では懐かしい思い出です。
合唱曲としては、音楽の教科書に載っているような、合唱用に作られた曲の方が歌いやすいと感じます。アニメや歌謡曲をもとにした合唱曲は、主旋律の印象が強く、ハーモニーをつけるのが難しいと、素人ながらに思っています。 それでも、「君をのせて」は、私にとって特別な一曲です。今の生徒たちがこの曲を歌っている姿を見ると、当時の記憶が鮮やかによみがえってきます。
合唱の素晴らしさを、ここで改めて語るまでもありませんが、やはり合唱は、人の心を熱くさせるものです。
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