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■ 歌にはつくられた背景がある〜RADWIMPSの「正解」〜2026. 2. 4

 昨日の「校長室より」に3年生の応援ソングの記事を掲載しました。今年の3年生は卒業式の歌にRADWIMPSの「正解」を選びました。音楽の時間に真剣に練習に励んでいます。歌の背景を知ると歌のイメージ、歌への思いが変わってくるかもしれません。聞こえ方が違ってくるかもしれません。

 RADWIMPSの「正解」は、2018年にNHKが企画した「18祭(フェス)」という特別番組のために書き下ろされた楽曲です。「18祭」は、18歳という人生の節目に立つ若者たちと、ひとりのアーティストが共演するという企画で、毎年大きな反響を呼んでいます。2018年、そのアーティストとして選ばれたのがRADWIMPSでした。

 番組では、全国の18歳たちから「今の気持ち」を綴った手紙を募集しました。そこには、友人関係の悩み、家族への思い、将来への不安、自分への葛藤など、18歳ならではの揺れ動く感情が率直に書かれていました。野田洋次郎は、それらの手紙をすべて読み込み、若者たちの声を真正面から受け止めながら曲作りに向き合ったといいます。

 学校生活では、テストのように「正解のある問い」に答えることが求められます。しかし、社会に出ると、人生には「正解のない問い」のほうが圧倒的に多い。手紙を読んだ野田は、18歳たちが抱える不安や迷いに寄り添いながら、「正解は誰かが与えてくれるものではなく、自分で見つけていくものだ」というメッセージを曲に込めました。タイトルの「正解」には、そうした逆説的な意味が込められています。

 さらに、この曲は1000人の18歳と一緒に歌うことを前提に作られました。大人数の声が重なったときに響くようにメロディが設計され、合唱として成立する構造になっています。本番では、1000人の若者たちが涙を流しながら歌い、その声がRADWIMPSの演奏と混ざり合って、まさにその場でしか生まれない特別な音楽が完成しました。

 「正解」が多くの人の心に残るのは、若者たちの本音から生まれた曲であること、そして「正解のない世界を生きていくあなたへ」というメッセージが、卒業や旅立ちの時期に強く響くからだと言えるでしょう。