昨日の5・6時間目に、滋賀県人権センター特任講師の杉本正紹さんをお迎えし、「人権を身近に考えよう〜外国人と人権〜」をテーマにご講話いただきました。
3年生はこれまで外国人への差別について人権学習を進めてきましたが、今回はそのまとめとして講話の時間を設けました。
講話は「5円玉の表と裏の絵を書いてみてください」という問いから始まりました。人権は身近にあるのに、知らないことや気づいていないことが多い。見ているようで見ていないこともある。だからこそ、まずは「知ること」が大切であり、意識して人権を大切にしてほしいと語られました。
さらに、固定的な考えに批判的な視点が結びつくと「偏見(偏った見方・考え方)」が生まれ、それが差別につながってしまうことを指摘されました。マイノリティ(少数派)の立場に立ち、「人はそれぞれ違う」という多様性=グラデーションを尊重することが重要です。いろいろな物差しで物事を見る必要があり、キーワードは「寛容」と「受容」。心と体の境界線を意識し、「わたしとあなたは違う」ということを自覚することから始めるのがよいと示されました。
日本には18の人権差別があるとされ、その一つが「外国人差別」です。現在、日本には97か国の外国人が暮らしており、多くの若者が働く目的で来日し、日本の経済を支えています。しかし彼らは「ことばの壁」「心の壁」「制度の壁」という3つの壁に直面しています。 ○ことばの壁 → やさしい言葉や実物を使う工夫で解決できる ○心の壁 → 努力で乗り越えられる ○制度の壁 → 認められていない権利や外国人がしなければならないことを理解し、多文化共生社会を築くために一人ひとりが取り組むことが大切
最後に「幸島の猿」の話を例に挙げられました。 ○一つの行動が次の世代に受け継がれる ○一つの勇気ある行動が社会を変える ○柔軟な考え方で自分を変えていく ○良い行いは伝染していく こうした温かいメッセージを3年生に届けてくださいました。 3年生のみなさん、今日の人権講話をどのように受け止めましたか。これまでの自分を振り返り、明日からの行動や発言につなげていきましょう。仲間への優しい言葉かけや思いやりを大切にし、心穏やかで誰もが居心地よく笑顔で過ごせる真野中学校をつくっていきましょう。
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