戻る
■ ザベストとマイベスト2025.11.19

 私たちは日々の学習や部活動、学校生活の中で「ザベスト=最高の結果」を目指すことがあります。テストで満点を取ること、試合で優勝すること、誰から見ても「一番」と言える成果を残すことは、確かに大きな喜びであり、努力の証です。しかし、常に「ザベスト」だけを追い求める姿勢は、時に心や体に大きな負担をかけてしまいます。結果を出すために休むことを忘れ、完璧を求め続けることで、気づかぬうちに疲労が積み重なり、バーンアウト(燃え尽き症候群)につながる危険もあるのです。

 そこで大切になるのが「マイベスト=自分にとっての最高」という考え方です。昨日より少しできた、今日は自分なりに工夫できた、あるいは今日は休むことが自分にとっての最善だった。そうした一歩一歩の積み重ねが「マイベスト」です。人と比べるのではなく、自分自身の成長や心地よさを基準にすることで、無理なく続ける力が育まれます。

 「ザベスト」は夢や目標を描くために必要です。大きな挑戦や憧れを持つことは、未来への道を照らしてくれます。けれども、その道を歩み続けるためには「マイベスト」を大切にすることが欠かせません。毎日の努力を自分なりに認め、休息も含めて「これが今日のマイベスト」と思えることが、心を守り、持続可能な成長につながります。

 私たちの学校生活は、結果だけでなく過程も大切にする場です。仲間と協力しながら挑戦し、自分のペースで学びを積み重ねることが、未来の力になります。どうか皆さんも「ザベスト」を夢として掲げながら、「マイベスト」を日々の歩みの中で見つけてください。そうすれば、燃え尽きることなく、長く豊かな学びを続けることができるでしょう。

 人と比べる必要はありません。1日1日、自分ができるベスト=マイベストを尽くしましょう。マイベストの積み重ねが大きな力となり自分らしい生き方、自分が思い描く未来につながっています。