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■ ファースト(最優先に大切にする)2025. 9. 8

 昨日、阪神タイガースが史上最速でリーグ優勝を決めた。今年の阪神の強さは投手陣の安定と打率はそれほど高くはないが打ってほしいときに打つ=勝負強さだと言われています。そして、チームの監督である藤川球児監督のリーダーシップが際立っていたといわれています。

 藤川監督は「選手ファースト」を就任当初から打ち出しています。その背景には、自身が現役時代に体を酷使したことで故障を抱え、夢だった米大リーグで結果を残せなかった悔恨がある。「 組織のためにつぶれてほしくない」。選手の将来を第一に考えながら、球団初の就任1年目でのリーグ制覇という快挙を成し遂げた。

 シーズンの勝負所を迎えた8月1日、抑えの岩崎優投手(34)が九回に打ち込まれ、同点とされる試合があった。腰に疲れが蓄積しているとみた藤川監督は岩崎投手に二軍調整を伝えた。一軍を支えてきたベテラン守護神の二軍行きは異例の措置。岩崎投手は「まだ戦えます」と訴えた。

 「来年、再来年もある。長いキャリアのためだから」。藤川監督は丁寧に意図を説明し、こう諭した。現役時代に阪神でともに戦い、プロの心構えを教えてくれた先輩でもある監督の言葉に、岩崎投手は「納得させてもらえた。すごくありがたかった」。疲れを抜いて一軍復帰後は再び快進撃を支え、優勝を決めたこの試合も九回を締めた。

 救われたのは岩崎投手だけではない。国指定の難病「黄色 靱帯じんたい 骨化症」を患い、手術を経て今季2季ぶりに一軍登板を果たした湯浅 京己 投手(26)もその一人だ。「病気の影響で体に張りがある時は監督に伝え、二軍で調整させてもらった。監督が毎日のように『体どう?』と聞いてくれたおかげ」。湯浅投手は感謝する。

 藤川監督は優勝インタビューの冒頭で「選手が強かったぁ」と最後まで選手を讃えていた。

 真野中学校もスローガンに「誰もが居心地のいいクラス〜生徒ファーストの学校づくり〜」を掲げている。藤川監督のチームづくりに共感できるところは多い。これからも「生徒ファースト」を大切にして学校づくりを進めていきたい。そして真野中学校という教職員の「チーム」が組織として最大限機能するように自分ができるベストを組織づくりのためにも尽くしたい。