■ 城下町かいわい(3)2009.12.26

写真:近江八景「粟津晴嵐」の名残をとどめる松並木

瀬田口総門を出て鳥居川・瀬田唐橋へと向かう街道沿いは、歌川広重〔うたがわひろしげ〕らの浮世絵などで知られる、近江八景「粟津晴嵐」の松並木が続いていました。
この街道沿いには、伊賀屋・小田原屋・近江屋の三軒の茶屋があり(粟津の三軒茶屋)、小田原屋の兼平餅(よもぎ餅に黒砂糖につけ、黄な粉をまぶしたもの)は、おいしく評判だったようです。

*東海道沿いには、今も「ばったり床机〔しょうぎ〕」と「蔀戸〔しとみど〕」、「虫籠窓〔むしこまど〕」のある町家〔まちや〕がいくつか残っています。
 ばったり(ばったん)床机は、町家の玄関横に造り付けられた折りたたみの陳列棚です。
 朝、格子窓を外して“ばったり床机”をおろし、ここに商品を並べ、閉店時にはまた折りたたむといった具合。
 虫籠窓は、低い二階の表に取り付けられた縦格子の窓で、その名のとおり虫カゴのような窓であることからそう呼ばれています。
 外から中は見えにくく内から外はよく見え、表層は防火を考えて漆喰〔しっくい〕などで仕上げられています。
 このように町家の建物は商売や防火に適した工夫が随所に組み込まれています。


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