戻る
■ T中 野球部の”もと”瀬田中生、Yさん!がんばれ!2024. 7. 6

 7月6日、土曜日ですが、滞っている仕事を片付けにいつもと同じような時間に出勤しました。グラウンドでは野球部が練習試合の準備をしていました。顧問の中村先生に「どこと試合すんの?」と聞くと、草津市のT中学校だと教えてくれました。「そうなんや」と思いつつも、「あれ、ひょっとして・・・」と思うところがありました。それは・・・。
 
 瀬田中学校には、学級が全部で37ありますが、そのうちの一つに滋賀医科大学病院内にある院内学級があります。(院内学級とは、病気やけがのために入院しなければならない子どもたちにとって、学び続ける機会を保障する重要な場所です。)
 私は、校長として4月9日に滋賀医科大学病院の院内学級に新年度の始業式をしに出かけました。そこで、Yさんに初めて出会いました。Yさんは中学3年生で、入院し治療を続けながら勉強ができる瀬田中の院内学級にT中学から転入してこられました。本校の院内学級担任である末松先生に案内され教室で待っていると、杖をついてYさんが来てくれました。色々話す中で、今年度の目標を彼に聞かせてもらったところ、「もう一度、T中のみんなと野球がしたい。」と語ってくれました。パジャマ姿でそう語る彼の姿に、教師としてではなく親目線になってしまい、切ない思いをしました。「そうなると良いね、頑張ってや」と言って帰りました。
 しばらくして、末松先生から「Yくんの退院が決まりました」と聞いて喜びました。退院の日には、院内学級に行ってYさんにあいさつをしたいと思ったのですが、その日が修学旅行とかぶってしまいあいさつができませんでした。
 しかし今日、たまたま出勤していた私を、T中野球部のユニフォームを着たYさんとお母さんが挨拶に来てくださいました。4月以来に会うユニフォーム姿のYさんは杖こそついてはいるものの、体も大きくなり、良い顔をしていました。Yさんは、「まだまだ試合に出ることはできないけれど・・」といいましたが、「まだまだこれから先、野球はできるから、焦らずにぼちぼち頑張って」と声をかけました。お母さんも、「みんなと一緒に過ごせることが幸せです。」と言っておられました。瀬田中学校のグラウンドでユニホーム姿のYさんに会えて本当に良かったと思いました。

 今日も熱中症に気をつけないといけない暑いグラウンドですが、練習試合をベンチから見守り応援する“もと”P田中生のYさんの姿をまぶしく感じました。

 がんばれ!P田中生!がんばれ!もとP田中生!