式辞
新入生の入学を待つかのように、校庭の桜も咲き誇り、瀬田川の岸辺にさわやかな風が春の香りを運び、暖かさを感じる季節となりました。本日、ここに多数のご来賓の方々と保護者の皆様のご臨席を賜り、令和七年度第七十九回大津市立瀬田中学校の入学式を挙行できますことを、高段からではございますが、心より厚く御礼申しあげます。 さて、今元気に返事をしてくれました252名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは今日から大津市立瀬田中学校の生徒です。皆さんの入学を学校あげて待ち望んでいました。心より歓迎いたします。 今、皆さんは、少し不安な気持ちもあるとは思いますが、それ以上に中学校生活への期待に胸をふくらませていることでしょう。今の気持ちを忘れず、充実した中学校生活を過ごせるよう願っています。そして、歴史と伝統ある、この瀬田中学校に新しい1ページを書き加えてくれることを期待します。
この瀬田中学校は、創立七十九年になります。本校の卒業生は二万一千二十一名を数え、皆さんのご家族や、おじいちゃんおばあちゃんが瀬田中学校の卒業生の方も多くおられることでしょう。この瀬田中学校の校訓は「自主・自律」です。この校訓は、今から35年前の平成2年に瀬田中学校の校訓に定められました。この校訓の「自主」とは、自分で判断して率先して行うことです。そして「自律」とは、良いお手本に従って自らの行いをコントロールすることです。この校訓の「自主」「自律」は、変化の激しい時代をたくましく生き抜くために必要な精神です。多くの先輩方もこの校訓を胸に、様々な分野で活躍されています。皆さんもこの校訓を大切にし、自分自身の成長と社会への貢献を目指して努力してください。瀬田中学校での学びが、皆さんの未来を切り拓く力となることを願っています。
中学校において、学習面では、教科毎に先生が替わり多くの先生から授業を受けることになります。学習内容も増え、知識や情報の量も増えていきます。学校行事のほかに、生徒会活動や部活動など、皆さんが積極的に参加していく場も広がります。また、気持ちよく学校生活を送るための約束事やルール、人との接し方、協力し学び合い、高め合うこと、責任を果たすことなど、大人になるまでに必要なことなど、大切なことを学んでいきます。本校での三年間での学びを通じて「自主・自律」の精神を育み、社会の中で心豊かにたくましく生きていくための基礎づくりをしっかりと行ってください。そして、健康に留意し、常に人を思いやる優しい気持ちをもって、互いに助け合い、信頼という絆を大切にし、いじめを許さない気持ち、困難や障壁に立ち向かう勇気をもって、当たり前のことが当たり前にできる人に育ってください。皆さんが本校で様々な学習や活動で活躍し、大きく成長してくれるのを楽しみにしています。
保護者の皆さま、本日は、お子さまのご入学、誠におめでとうございます。(一礼)お子さまの晴れの姿に喜びもひとしおのことと、心よりお祝い申し上げます。思春期と言われるこの時期、子どもたちは心身ともに著しく成長するとともに、精神的に揺れ動く時期でもあります。私ども教職員一同、安心・安全な学校づくりに努め、お子さまの健やかな成長を願い、全力をあげて日々の教育に取り組んでまいる所存でございます。学校といたしましては、ご家庭とのつながりを大切にして参りたいと考えておりますので、何とぞ保護者の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
最後になりましたが、ご臨席いただきましたご来賓の皆様、本日は公私ともご多用中にも関わりませず、本校の入学式にお越しいただき、誠にありがとうございます。皆様の日頃からの温かいご支援が生徒への大きな励みとなっております。今後とも皆様の更なるお力添えを賜りますようお願い申し上げまして、式辞とします。
令和七年四月九日 大津市立瀬田中学校 校長 西田 勝
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