今日、教育長が会議の中で藤原家隆の「花をのみ 待つらむ人に山里の 雪間の草の春をみせばや」という短歌を紹介されました。
意味は「花が咲くことばかりを待ち望む人。そんな人たちに、山里につもる雪の間から芽吹く若草の、そこにすでにある「春」というものを見せたいものだなぁ。」です。 この短歌を茶道で有名な千利休はこの短歌がまさに自分が目指す「わび茶」精神としてこの短歌をもとに「人々がそこの山や、かしこの森の花がいつ咲くのだろうかという話題で明け暮れていて、自分の心のなかにすでに花があることに気づいていないということが指摘されています。ただ目に見えるものばかりを楽しむのではなく、自身と向き合うことこそが大切である」とといています。
こんな格言もあります。『何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く』この格言はシドニー五輪 金メダリストの高橋尚子さんが高校時代の恩師から送られた言葉だそうです。根っこを長くするためには花が咲かない時間もあるが、根がしっかりしている木には、いつか大きな満開の花が咲くと言うことです。
この2つの短歌と格言は教育をおこなう上で大切なことを教えてくれています。 短歌は「花が咲く前から目立たないところで花を咲かせようと地道に努力を積み重ねている子どもたちを大切にしなければならない。」という視点を持たなければならないこと。 格言は「上手くいかなくてもあきらめずに努力を積み重ねていればそれが土台となりやがて花開く」と教育はあきらめずに地道に努力を積み重ねる大切なこと。
私たちはどうしても結果だけに目がいきがちですがそれに至る過程にもっと目を向けて必要な支援を必要なタイミングで行うことを忘れてはいけないと、改めて思いました。
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