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■ 歌にはつくられた背景がある2025. 1.30

 今日は朝から雪が降っていました。寒い中、生徒会があいさつ運動をしていました。火曜日は生活委員を中心に、木曜日生徒会、週に2回あいさつをしてくれています。私も毎朝、生徒昇降口にたっていますが、元気にあいさつをしてくれる真野中生がたくさんいます。あいさつはする側もされる側も「良い気持ちになります」「元気になります」「1日頑張ろうと思えます」「人と人との距離を縮めてくれます」「相手が受ける印象が良くなります」「コミュニケーションのきっかけになります」「緊張をほぐしてくれます」
 「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」・・・あいさつを大切にしましょう。

 昨日、「受験生応援ソング」について触れました。歌には意味やメッセージがあり、その歌がつくられた背景が必ずあります。意味やメッセージ、つくられた背景を知ることで、思いを込めて歌うことができると思います。

 今、卒業式に向けて3年生は「群青」のパート別練習に熱心に取り組んでいます。きれいな歌声が校長室に聞こえてきます。超えにつられて音楽室に行くと一生懸命に歌う3年生の姿があります。「この歌、歌ってると涙が出そうになる」とクラスの仲間に話している姿を目にしました。歌の意味やメッセージが彼には伝わっているのだと思います。この時期の3年生は大人びて見えることがよくあります。

 ホームページものせましたが「群青」がつくられた背景を紹介しておきます。

 「群青」は南相馬の子どもたちが東日本大震災によって離ればなれになってしまった仲間を思って、つぶやいたり、書き留めた言葉を、小高中学校の音楽の先生がまとめて、曲をつけた作品だそうです。

 震災後、全国に避難していった友だちが原発事故で小高に戻れないなど、たくさんの不安が生徒たちにのしかかり、わずか6、7名の2年生も、心を痛め、音楽の授業では歌が歌えなくなっていたそうです。 

 ある日、小高中を離れた生徒がどこにいるのか、大きな日本地図に生徒の顔写真を貼り付けながら、子どもたちが「遠いね」「でも、この地図の上の空はつながってるね」など話しながら、詩づくりが始まったそうです。子どもたちの思いを綴った日記や作文、他愛もないおしゃべりから、音楽の先生は子どもたちの想いを書き留めていき、それをつなぎあわせて、「群青」ができあがったそうです。

 歌の背景を知ると歌のイメージが変わってくるかもしれません。聞こえ方が違ってくるかもしれません。歌への思いも変わるかもしれません。奇しくも今年の卒業式は東日本大震災が発生した3月11日です。それぞれの思いを込めて体育館に歌声を響かせてください。